ストーンアートに挑戦、第3弾。
どんな風に塗ろう!モチーフ(素材)をどう表そう?
これまで、描いてきたのは動物だった。犬や羊といった哺乳類、鳥など、毛や翼のあるものたち。
魚類、昆虫などは、つるんとした表面。へこみやぼつぼつがない石の方が表しやすいかもしれない。
どんな色で、どんな濃度で、塗ろうかな?
作品「ナポレオンフィッシュ」
デフォルメの表現の面白さ
この石の形はナポレオンフィッシュに他ならない、と一目見たときに思った。頭にこぶがあるんだから。
体全体が短いし尾の方の形はちょっと違うが、頭を強調することにしよう。描いてみた。
頭の大きさと尾の小ささを強調する、デフォルメ(作品を意図的に変形させた表現)のようになった。
今回の作品「ナポレオンフィッシュ」の場合、石の形があったためにデフォルメの表現に誘導された。それを面白いと感じている。
着色してニスを塗る前から、表面がつるつるした石だった。
つややかな皮膚感を表現するのに、もってこいだ。
濃度と塗り方
ナポレオンフィッシュの写真資料通りの自然の色より鮮やかな色で、下地塗りをした。濃度はこれまでの作品より濃いめ。本物そっくりでなく、単純化したデザインで塗る。ウロコのパターンを繰り返して、模様のように描きこんだ。
撫でると冷たくてすべすべ。
薄いと石の色や下に塗った色が透けて見えるが、濃いと下地が見えなくなる。どちらで描くかで、作品の見た目は変わる。
作品「人面カメムシ」
石の形からモチーフを決定
拾い上げた時から、その石には亀あるいはカメムシがいた。カメムシの名前の由来が、「亀の甲羅の形をしているから」らしいので、やっぱり似ているんだね、という感じ。亀もカメムシも背中の一部から小さな頭が出ている。
この石は少し平べったいので、カメムシを描くことに決めた。
しかもあざやか作品2号として、人面カメムシに。
色を作る
あまり混色しすぎない鮮やかな黄色。
絵の具に加える水の量を抑えて、濃いめに何度も重ねて塗っている。不透明で平面的な塗り方も、石の元の色は完全に見えなくなるが、これも面白いと思った。顔は塗らないでおく。
小さくて可愛い。「カメやん」と名付けた。
混色とは?
絵の具そのままの色は、純色と呼ばれている。あざやかな色だ。違う色を混ぜることでにごってくる。自然界にある色は絵の具そのままの色ではなく、混ぜて作り出す。
あまり混色しすぎない…というのは、今回はにごりを抑えるために、混ぜる色の種類を少なめにしたという意味。
作品「イチゴ1号 イチゴ2号」
光と影の立体感
イチゴ石は時々ある。三角っぽく膨らんでいればイチゴになるなと思った。
イチゴの種を一粒一粒描き込むのは面倒だと思いつつ、写真の資料を見ながら、根気よく描く。種の周りはへこんでいて、種はふくらんでいる。その立体感を出すには、影と光で表すことが必要。
面相筆がないと苦しい。私のはちょっと細さが不足している。今度買いに行きたいが、取り寄せもできるようだから探してみよう。
1個完成する。
石の形状を活かして
すると、2個目の石が見つかる。今度は種のようなぽつぽつが少しある。そのへこみを活かして塗っていたら、大きいへこみもあって野生のイチゴっていう感じになった。ヘタは無しで。
本日の感想
ストーンアートの魅力を改めて感じる
今日は鮮やか軍団の完成。キレイ。
モチーフ(素材)によって塗り方を変えたが、それも楽しかった。あざやかな色がニスを使うことによって輝く。
また、今までと違いつるつるした石を使ってみたが、触り心地が気持ちがいい。石の冷たさと重さは、ストーンアートの魅力の一つなのだと思った。
プレバト ストーンアート(2023年6月15日放送)
プレバトは、ストーンアートをやってみようとしたきっかけになったテレビ番組だ。初めは俳句が面白くて毎週欠かさず見た。それから、水彩画。そしてストーンアート。
美術が得意な人、不得意な人。写実が上手な人、デザインセンスの良い人。個性的な新しいアイデア。
様々で面白い。
特待生の作品は色が美しくてかっこよかった。いいなあ。見ごたえがある。自分も少しずつ魅力ある作品を作れるようになりたい。
そして、どんな画風も受け止めてくれる、石というキャンバスの魅力を改めて感じた。