おうちでアート~作品と手順を紹介~

ストーンアート 石というキャンバスの魅力

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春を撮る 花の写真のシャッターチャンス

桜が終わる頃、次々に花が咲き乱れる。そんな春爛漫な季節を写真に撮りたい。

ワンコのお散歩は公園へ。道端や花壇の花を撮ってみました。

春の花を撮った写真

春の花

花には撮るべき日がある

美しく咲いている花を見かけると、写真に残したいと思う。大抵はワンコのお散歩のときと、買い物に行くとき。いつもスマホを持っていかないので、次は持っていこうかな…、と考えたりする。

しかし、いざスマホを持って出かけ、撮影しようとすると、何だか違和感があることも。

あの日とは花の色が違って見える。今日は天気が悪いのかもしれない。あの日は素晴らしく晴れ渡った青い空だった。

花びらのハリが違う。そうだ、花には満開がある。ピークを過ぎてしまったのかもしれない。次々咲いていくようにも思えるが、終わった花がしおれていくのだ。

花にとっては、種を作るという次のステップに進む大事な行程である。

だから、花を撮るときの私のテーマは「雄しべと雌しべを大事に育て、今、見事に咲きました!」そんな花の喜びや誇らしさを表現したいのだと思う。

個体によって違いがある つつじの垣根

道端につつじの垣根が続く。一斉に咲き始めたように見えるが、よく見ると少し違いがある。種類が違う、場所によって日当たりが違う、幹の太さが違う…。ほんの少しの条件の違いでも、シャッターチャンスの日が異なるようだ。

下の写真Aは、もうしぼみ始めている。写真Bは、今まさに満開。

つつじ Aを撮った写真

しぼみ始めたつつじ A

また、Bにはつぼみがほんの少し残っているが、間もなくしぼみ始めるかもしれない。

つつじ Bを撮った写真

満開のつつじ B

たくさんの花から主役を決める キンセンカ

花がいっぱい咲いているのは贅沢で楽しい。それでも何枚かは、主役を決めて撮ってみるのもいい。

たとえば、どれよりも高く伸びた個体。

下の写真Aの花たちに対して、写真Bでは主役を決めてみた。

キンセンカ A を撮った写真

キンセンカ A

主役を決めて撮る。

キンセンカ Bを撮った写真

キンセンカ B

同じ場所でも、また違った花の写真になる。

花の魅力をトリミングで表現する

小さな花でもよく観察すると、興味を惹かれる形が見つかる。

この花は、丸く膨らんでる部分が小さな鐘のようで可愛らしい。並べて撮ることで強調する。そこに視線を向けるために、トリミングした。

(花の名前は調べたけれどわかりませんでした)

トリミング前の写真

トリミング前

トリミングで魅力を表した写真

トリミング後

生け花のように自然に生えている花

道端に生えているこの花は、毎年この辺りで咲いている。植えたのではなく、どこからか種が飛んできたようだ。他の雑草に交じって、まるで生けたかのように一つの空間を作っているみたい。雑草もどこか鮮やか。

道端のポピーのような花を撮った写真

道端のポピーのような花

撮ってくださいと、いばって話しかけられた気がした。

まとめ

春を表す方法のひとつとして、やっぱり花を撮ることを思いつく。

自然のものでも植えられたものでも、虫を呼んで結実するために精一杯花を咲かせているんだろう。色や形がきれいなことはもちろんだが、それ以上に生き物としての美を感じる。

さあ、開きましたよ!というような生命感を感じるその瞬間を、これからも撮りたいと思いました。

 

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風景をスマホで撮るときの工夫~感じたことを表現する構図とは? 意識したい3つのこと~

はじめに

写真の構図を考えるときに大切なのは、アングル(角度)とポジション(位置)とズーム(距離)を調整すること。それによって画面の中に写る被写体の形や大きさ、場所などは変わる。

それでは、どんな構図の写真が美しいのだろう。

たとえば名作の絵画は、計算し尽くされた構成が美しい。

カメラでも、アングルとポジションとズームを考えながら、すてきな構図の写真を撮りたいものです。

自分が表現したいテーマの魅力を伝えるために、構図を考えてみました。

魅力を表現する構図を考えよう!

アングル・ポジション・ズームを変えて写真を撮ってみた。構図の違う写真になる。

テーマ「秋の豊かな実り」

みかんの木を撮る

みかんがたくさん実っている。すごい数なのでびっくり。いいなあ。青い空に黄色いみかんが美しい。

その驚きと美しさを表現したい。

ポジションは目の高さ・アングルは真っ直ぐ

スマホは目の高さにして、傾けないように真っ直ぐに撮る。

・ポジション(位置)・・・目の高さ

・アングル(角度)・・・真っ直ぐ

こうすることで、遠くまでたくさんの実りが見える。

ポジションは目の高さ、アングルは真っ直ぐで撮った写真

ポジションは目の高さ・アングルは真っ直ぐ
 ズームの代わりに近づいて 

2、3歩歩いて近寄り、被写体をアップにする。 

近づいて撮った写真

近づいて撮る
アングルを上向きに

木に近づいたまま、スマホを上向きの角度で撮る。

・アングル(角度)・・・上向き

アングルを上向きにして撮った写真

アングルを上向きに
場所を移動して

撮影する主役を作り、移動して撮る。

今回は、スマホに近い位置に実があり、主役ができた。

・アングル(角度)・・・上向き

場所を移して主役を作り撮った写真

場所を移して主役を作る

青い空との色合いが生命の喜びを感じさせる。

どのような場所に実が成っているのか分かるような情報は、あった方がいい場合もあるが、カットしていいと思う場合もある。

こちらの写真は、ポジションをハイ(高く)、アングルもハイ(上向き)にして周りをカットした。

現在、スマホで写真を撮っている私には、ズームしたときの画質が落ちるのが難点。

近づける場所ならば距離を縮めるようにしている。

テーマ 「空に浮かんだ面白い形のクジラ雲」

面白い雲の形を見つけて撮る

クジラの形の雲を発見。青い空をゆっくり泳いでいく。秋の空は高く広い。いい天気が気持ちいい。

スマホのズーム   

雲には近づけないのでスマホのズーム機能を使う。

大きさを比較できるように、建物を入れる。 

スマホのズーム機能で撮った写真

1 スマホのズーム機能で
トリミングした写真 雲だけにする

スマホのトリミング機能で、周りはカットしクジラだけを残してみた。形を重視した表現。

クジラの雲だけをトリミングした写真

2 クジラの雲だけをトリミング

スマホで被写体を大きく写すとき、周りをトリミングして大きくしても、ズーム機能を使っても、画質はあまり変わらない。

遠くのものは、空間に余裕をもって撮影すると好きなところでトリミングできる。

スマホのトリミング  建物を入れる

カットしすぎると大きさも場所も分からなくなる。被写体の大きさを表すために、建物を入れてトリミングした。

上の1枚目のクジラの写真はスマホのズームを使った。

こっちは、後でトリミングしたもの。1枚目と画質はほぼ同じ。

トリミングして建物を入れた写真

3 トリミング

トリミングした写真は、好きなところでカットできるのがよいところ。

ところが、そのとき感じたゆっくりと青空を行く様子が分からなくなった。その場の感覚ではなくなっているのかも。

アングルは真っ直ぐ・ポジションは目の高さ

・アングル(角度)・・・真っ直ぐ

・ポジション(位置)・・・目の高さ 

アングルは真っ直ぐ、ポジションは目の高さで撮った写真

アングルは真っ直ぐ・ポジションは目の高さ

青い空が美しいが、他にも雲があるのでクジラの形が分かるかな。と、ちょっと心配だったが、この写真の方が一番気持ちにあっていると感じた。

改めてクジラの形そのものよりも、青い空が広がっている中に泳いでいるようだというのが、伝えたいことだと思いました。

テーマ「この歩道の先は知らない町」

長い一本道を撮る

真っ直ぐの歩道には誰もいない。不思議な感じを受ける。

この感覚を、画面を上下させて位置(ポジション)の違う写真で表現してみた。

ポジションは目の高さ

・ポジション(位置)・・・目の高さ

・アングル(角度)・・・真っ直ぐ

ポジション(位置)は目の高さ、アングル(角度)は真っ直ぐで撮った写真

ポジション(位置)は目の高さ、アングル(角度)は真っ直ぐ

アングルを下向きに

・ポジション(位置)・・・変更なし

・アングル(角度)・・・下向き

アングルを下向きにして撮った写真

アングルを下向きに

道が長く延びている。主役は道になった。

アングルを上向きにして

今度は、上向きにして撮影。

・アングル(角度)・・・上向き

アングルを上向きにして撮った写真

アングルを上向きに

道よりも青い空が映えて、お散歩日和なのが強調される。

道が主役なので、二番目のアングルが良いと思いました。

テーマ「秋まっただ中」

イチョウの木を撮る

ポジションは目の高さ・アングルは真っ直ぐ

・ポジション(位置)・・・目の高さ

・アングル(角度)・・・真っ直ぐ

ポジションは目の高さ、アングルは真っ直ぐで撮った写真

ポジションは目の高さ・アングルは真っ直ぐ

イチョウの木を客観的に撮っている。黄色くなってきたのが分かる。

アングルを下げて

少し移動して、地面が入るように撮影。

・アングル(角度)・・・下向き

アングルを下げて撮った写真

アングルを下げて

落ち葉が敷き詰められた様子に、秋まっただ中だと感じられる。

まとめ

スマホで撮影するのは、普段の生活の中での突然の発見に便利だ。持ち歩いていればすぐに撮影できる。カメラより軽くて気楽だ。画質だってなかなか大した物だ。

かなりの枚数が撮れるので、いろいろ試すことが出来る。

アングル、ポジション、ズームの3つを意識して撮影し、鑑賞してみた。ちょっとした動きで画面は随分変わる。

ポイントは自分の言いたいことが伝わるかどうか。

また、それ以上に、まずは対象に具体的な感想をもつことが大切だと思います。それがあれば、なんとかなりそうです。

感想

今まであまり意識していなかったが、撮影した写真を改めて見てみたら、アングル、ポジションをいろいろ変えて撮っていた。大抵は散歩中で、ワンコが一緒なので、引っ張られながら撮る。じっくり構えるのが困難なため、大急ぎで角度を変えて数枚撮っている。

一眼レフカメラで撮っていたときは、特にズームを楽しんでいたが、スマホでは後でトリミングすることも利用している。

しかし、カメラをまた使いたくなってきた。それに、ゆっくり旅行して新しい風景に出会いたい。

 

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【ストーンアート】何を作ればいいのだろう? 子どもの発想を広げるモチーフのワークシート

ストーンアート作品を撮った写真

ストーンアート作品

はじめに

ストーンアートは、自然の石を観察すると、その色や形から制作したいモチーフ(素材)が思い浮かぶこともある。

しかし、頭に浮かばないときどうすればいいのだろう。

動物でも植物でも好きな物を作っていいって、案外難しい。何か参考にできるものはないだろうか。

そこで、”自分の好きな分野から自分だけのモチーフを見つける方法“を考えた。

ストーンアート第9回。

今回はモチーフを分野ごとにまとめた図表を作ってみました。

発想を広げるためにモチーフについて考えよう

モチーフの分野表を作る~ワークシートの制作~

世の中の作品に動植物をモチーフにしたものは多い。とはいえ、具体的にはどんなものがあるか、すぐには浮かばない。

はじめはモチーフになりそうな分野(動物、植物など)を複数あげ、さらに細かな内容を発想したり調べたりして書き込み、表を完成させてみよう。

ワークシートの制作例

モチーフの分野別の図表

モチーフの分野別の図表

好きな分野を選ぶ

好きな分野の中にこそ、描きたいものがあるのではないだろうか。

スポーツが好きな人は、ボールやラケットなどの道具、シューズやキャップなどの身につける物などが浮かびやすいだろう。オシャレが好きな人は、靴やカバン、アクセサリー、洋服など。

子供達の生活に合わせ、思い出しやすいようにという視点で分けてみた。また、表の中にはないとしても、これだけ見れば自分の好きな物が思い出せるのではないでしょうか。

調べてモチーフを決める~ワークシートに記入~

表に書き込んでいる内に、自分が最も詳しかったり好きだと思えたりする分野が見つかる。そうしたら、ネットや書物でもっと調べよう。

同じ分野の中にもたくさんの種類があるかもしれない。今回制作したグローブも、各種スポーツメーカーの商品があり、色もデザインもさまざまだ。いつでも参考にできるように、いいと思った部分をスケッチしておいてもいいですね。

ワークシートを作るときに余白を多めに設けておけば、言葉もスケッチもメモしやすい。

また、調べているうちに、もっと他のモチーフを選びたくなるかもしれない。興味・関心は広がっていく。それも素晴らしいことですね。

書き込み例(調べた後)

図

モチーフの分野別の図表(記入後)

形を調べてとらえる

自分らしい作品にするためには、実物をよく観察しよう。

自分の記憶だけを頼りにして描いた形は、どこかで見たようなデザインであることが多い。一般的な形や、流行している形だ。これらの形は皆が取り入れやすいので、似てしまうことがある。やっぱり自分らしい作品を作りたいものです。

ネットや図鑑などの資料を用意して実物を確認したうえで、下描きをすると良い。いろいろな角度から見ることの出来る資料があれば便利。

スケッチしてみることがお勧めです。

野球のグローブを作ろう

モチーフを決める

私はスポーツ観戦が好きだ。野球は特に南海ホークスで四番キャッチャーだった野村克也さんのファンだった。

野球といえばユニフォーム、野球帽、スパイク、バット、グローブなどがモチーフとして思い浮かぶ。

最近では大リーグの大谷翔平選手が、日本の小学校に野球のグローブをプレゼントすることが話題になっていたなあ。なんて素晴らしい! 

そこで、軟式のグローブを作ってみようと思う。 

さあ、石を見つけよう。

制作手順

1 石を選ぶ

グローブを作ると決めてから石を探してみた。ちょっと手みたいな形の石を見つけた。

手のような石を撮った写真

手のような石

製作前に、石は良く洗ってしっかり乾かします。

2 資料を探す

ネットで「グローブ 写真」と検索した。軟式と公式の野球グローブがある。軟式グローブにしぼって色々な角度のものを見る。

石の形に合わせて下描きする。

水で下描きしてみて撮った写真

水で下描きしてみる
3 下描き

はじめはスケッチブック等に下描きをする。石の形の中にモチーフをどのように描き込んでいくとよいか、当たりをつけられる。

子どもや生徒には、石の形を上手に活かして描けるように、下描きの段階でアドバイスがあれば伝えたい。

石に直接下描きするときは、固有色(対象がもつ本来の色。グローブなら茶色など)を水で薄めて、輪郭を描く。

今回の作品では石が小さいので、グラブの紐など細かなところは省略したり、単純にしたりした。

4 下地塗り

固有色で中を塗る。他の色の部分は、その固有色を塗る。

下地塗りをして撮った写真

下地塗り
5 影を描く

影には大きく2種類ある。凹凸によって光が遮られて出来る影と、形の形状からできる明暗を、それぞれ塗り重ねる。

影を描いて撮った写真

影を描く
6 光を描く 

光が反射している部分に、明るい色を入れる。特に明るい部分の光を描くことで、皮のツヤも表せる。

光りを描いて撮った写真

光を描く
7 ニスを塗る

ニスを塗って完成。

ニスを塗って撮った写真

ニスを塗る

まとめ 

発想することは難しい。「好きな物で良いから作ってみよう」と言うのが、思いつかなくて一番大変だという人はいると思う。でも、もし自分らしさのあるモチーフを1つ選ぶことが出来たら、いろいろな作品に活用できる。

例えば鉄道が好きだったら、ポスターや彫刻、粘土、イラストなどの作品のモチーフに電車を使うかもしれない。好きだからこそ、丁寧に詳しく作りあげることができるだろう。モチーフが同じでも、それぞれの制作の勉強になるはずだ。

自分の興味関心がどんな物や事にあるのかを見つけることは、図工や美術の授業はもちろんのこと、総合的な学習の時間をはじめ、オリジナリティが求められる学校の調べ学習などにも役立つことだろう。

今回の表のようなワークシートに記入する取り組みは、なるべく小学校から中学校一年生くらいまでの間に一度やっておくと、その後の発想の足がかりになるのではないかと思います。

感想

今回の作品例はグローブ。モチーフを選んでから石を探すというやり方だった。大切な物を描くことが出来る石を探す。校外学習や移動教室に行く前に決めていけば、河原で石を探すことが楽しめるだろう。

そして、自然の中で石の多くの色や形を見て、思いも寄らなかったものを発想するかもしれない。形を見て驚き、表現したいモチーフが変わることもあるだろう。興味関心の幅は広がっていく。自分で探し、観察することは、想像する力をアップさせるのにもってこいだ。

ストーンアートのグローブを撮った写真

ストーンアート グローブ

 

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