はじめに
食べることが大好き。レストランの華やかな料理、評判のラーメン、居酒屋メニューなど、忘れられない味がある。
料理を作るのも好きで、美味しくできたときは記録に残したいと思っていた。
写真に撮ることもあるが、特別な機材やテクニックがあるわけではない私。美味しかった食材やソース、食べた雰囲気や思い出を、写真では表現しきれないと感じていた。
絵画こそ自由に表現して良いのではないか。
定年退職後に時間ができて、描きたかった手作り料理のスケッチをやってみました。
目次
水彩画のテーマを考える
水彩画や油絵に「静物画」というものがある。近代美術の父と称されるセザンヌは、様々な静物画を描いた。果物や瓶、布・・・。美術の世界を学びたい学生も手本にして修業している。
私は、何を描こうと考えた。
今の自分がやりたいこと。美味しい物を美しく、いっぱい盛り付けたい。
これが今回のテーマとなった。自分の作った料理を描こう。
美味しさ、食べたときの雰囲気、食材の魅力。表現しやすいのは絵画かもしれない。客観的に見たそのままを描かなくても、それはそれで良いじゃないか。
料理を食べた印象を作品にする!
作品「カプレーゼ」
描き方
自宅で作った料理を、鉛筆でスケッチして、水彩絵の具で着色。スケッチブックに描いた。
テーマについて
甘いトマトと、スイートバジルの香り。「カプレーゼ」はモッツァレラチーズの一番好きなメニュー。
突然食べたくなってもいいように、スイートバジルはベランダに植えてある。台風がきたとき、むにーんと曲がっていたけど、その後晴れたからか白い花が咲いた。
家で育ったスイートバジルは柔らかくて、でも香りが強くて、春先のトマトの旨味と最高の相性。オリーブオイルとモッツァレラチーズも合わせて、とても美味しかった一品。
盛り付けた皿は、陶器市に出かけたときに手に入れたお気に入りだ。
作品「ベビーホタテの酒蒸し」
描き方
こちらも、手作りメニューを鉛筆でスケッチして、水彩絵の具で着色しました。スケッチブックに描いています。
テーマについて
新鮮なので美味しかったなー、ベビーホタテ。
殻からホタテの身を外して食べるのが、魅力。殻が美しいと思うのです。
この作品は、ベビーホタテの殻を美しく描こうと思った。
小さいのに、ちゃんとホタテ。この時期に出回るということは、春のうちに間引きされたものなのかなと思う。大きくなれなかったホタテ。ありがたく、美味しくいただきました。
ちなみに、白いどんぶりはデパートの陶器の展示場で一つだけ買った物。立派な殻や実に生える、白い器。
殻の中にある様々な色と、柔らかな身の旨味を、絵に残すことができて大満足。