おうちでアート~作品と手順を紹介~

ストーンアート 石というキャンバスの魅力

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ストーンアート「うちの愛犬カンピ君」愛するものを留めたい

作ったものには愛着が生まれる

今まで数点のストーンアートを作成した。愛着が生まれるというのは、今回改めて感じたことの一つだ。

制作する前は、ストーンアート作品に値段をつけてどこかに出品できたら面白いなあと考えていた。売れなかったとしても、安くてもいいし…という、ちょっとした夢だった。でも、自分なりの作品に魅力を感じてもらえるものだろうか、という気持ちもあったので、なかなか実行するには勇気が必要そうだった。

やがて、作っているうちに数が増えて、違う感情が生まれてきた。完成したストーンアートを眺めては、この子達、うちの子だ。値段をつけるなんてどうだろう。そもそも、よそにやれないなあ。と、最近思う。

ストーンアート第4回。特に愛着のわいた作品と、制作の背景を紹介します。

 

念願のカンピ石を発見!

わが家の愛犬カンピが、ストーンアートに。

カンピ君を紹介します

カンピはトイプードルです。現在12歳(記録が残っていないため推定)。白毛のはずですが、散歩に行くと砂かけや穴掘りが大好きで、すぐに灰色だか薄茶色の毛になってしまいます。
6年前に我が家にやって来ました。いや、連れてきました。元々は、田舎の母の犬でした。母が20年続いた一人暮らしの末、認知症になり一人では生活できなくなったので、母とカンピは引っ越してきたのです。

愛犬の白いトイプードルを室内で撮影した写真

トリミングしたカンピ
愛犬の白いトイプードルを抱いた様子を撮影した写真
愛犬の白いトイプードルが犬用ベッドで前足を投げ出して座った様子を撮影した写真
普通のカンピ

カンピは、飛行機に乗せて来ました。キャリーケースに入れて荷物と一緒に。怖かったよね。今はうちに住んで6年になる。

カンピ石発見の経緯

さて、カンピのように見える石、カンピ石は散歩中の道端のアスファルトの上に転がっていた。毛がくるくるしている。耳もふわふわで丸っぽい。まさしくトイプードルの横顔。こんなところにいたら、蹴り跳ばされる!

カンピ君制作

平たい石で、裏側には凹凸などの特徴がない。カンピがいるようには見えなかったので、片面のみを使用する。

カンピの毛はトリミングによってずいぶん印象が変わるから、初めにのせた写真の耳はこの石の形とは違う。それでも、どちらもカンピの顔をしてる。

白いトイプードルを描いた石を横向きに撮影した写真

カンピ君 横顔

白いトイプードルを描いた石を斜め前から撮影した写真

カンピ君 ちょい前からの顔

目のキラキラは、いつも私(ママさん)を見るときの目でーす。ラブリー。(親ばか)

喜び勇んで塗ったので、塗る前の写真はない。残しておきたかった…。
石の凹凸をそのまま使い、影を塗り足す。本来の石の色に寄せて色を作った。

あの石を友だちに認定

ワニ男

それでは友人のワニ男を紹介します。初めに下地塗りから。

ワニの形のような石に下地塗りをして撮影した写真

ワニ男 下地塗り

ワニの顔を描いた石を横向きに撮影した写真

ワニ男 横顔
ワニを描いた石を斜め上から撮影した写真
ワニを描いた石を横向きにして斜め上から撮影した写真
ワニ男 斜め上から

ワニ男制作のエピソード

ワニ男はカバになるかもしれなかった。口先が四角だったからだ。ワニは先がとがっている。
でも、鋭い眼光が語っていた。自分は爬虫類であると。この口の中にある牙を見ろと。
わかった。わかった。ワニだね。
もともと石の口のようにあいたところに、歯のような形がついていたのには驚く。なにかの結晶のようで白っぽいが透明の所もあった。面白いので昔から手元に持っていた石だ。
ウロコを少し描いて、目を光らせた。でも、口先はカバっぽいのでユーモラス。だから、ニックネームはワニ男だ!

ワニ男の着色について

絵の具は水分を多くして、薄く塗った。場所によってむらができるぐらいにさっと塗る。
色は混色をして濁らせる。
何色か色を重ねた後に、ウロコのように模様を薄く描いた。
自然の形の中にまぶたと目玉が付いていたのには驚いた。石の形そのままに目の色を塗る。

作ってみたら愛情がわく

石に着色して生まれた生物たちは、なんとも愛らしい。ゆがみがあって中途半端な立体。もともとの形がそうさせる。意図しない形の魅力。
そして、完成したら何かを語りかけてくるようだ。
カンピ君と、仲間たちで童話などのお話を書いてみたくなるなあ。

ストーンアート作品2点を並べて撮影した写真

カンピ君とワニ男

感想

愛情あるものを形にする。それは、写真でも絵でも楽しいことだ。飾っておく喜びがある。
この度うちのワンコ「カンピ君」を探していたのは、沢山ある写真も大切だが、自分の手で好きな形に作りたかったという気持ちだろう。
世界に一つしかない。手作りはそこに魅力がある。だからこそ、好きなものをモチーフ(素材)にして、一生懸命つくりたいのだなあ。

カンピ君物語 タイムリミットは3月31日

カンピが私の母と暮らせなくなったあの頃、我が家で引き取ることになった。遠方のため飛行機に乗せる。しかし、4月1日~10月31日の期間、乗せられないということを知った。犬はキャリーケースに入れて、荷物と同じ場所に置いて運ばれるが、荷物置き場の気温が上がる場合があるからだ。
そのため、仕事の関係もあって、田舎の家を処分するための手続きや家財道具の処理、引っ越しの用意、母とともに飛行機に乗せるタイムリミットは5日間になった。
誰かもらってくれる人がいればいいと思ったが、痩せ細ってひどい皮膚病になっていた。この子を置いては行けない、と必死でタイムスケジュールを組んだ。
大変だったんだよ、カンピ。でも、頑張って良かったよ、カンピ。
今も横で足伸ばして寝ている。

毛布の上で寝ている愛犬の白いトイプードルを撮影した写真

眠るカンピ